基地に近い側の駅前南口は雰囲気のうらびれ方が半端ない。廃業した店舗跡、そこに入居する明らかに外国人向けなキリスト教会、そして昔の朝鮮人飯場の名前と同一のパチンコ屋の廃墟…今度は駅前ロータリーに面して数軒場末の飲食店が並ぶ横から伸びる路地に足を踏み入れると…そこも何かがおかしい。
飲食店が入居する建物の裏側は何やら資材置き場のような風に見えるが雰囲気が変だ。そこらに無造作に積まれたまま放置された荷物が雨ざらしにされてゴミ屋敷然としている。
これが駅前徒歩0分の風景なのだから相模大塚は侮れない。一応廃墟ではないようで住民もいるようだが近所から苦情が来ないのだろうか。
そんな路地を抜けていくとこれまた場末の酒場がこれでもかと並ぶ怪しげな一角に出る。同じような形の古い木造家屋が並ぶ1階が全て居酒屋やスナックとなっている。見た目には何もない街なのにサラ金の看板だけが偉そうにマンションの屋上に鎮座している。
裏通りに酒場がずらり、なんだか淫靡な空気すら漂う場所だ。赤線青線を想像せずにはいられない。厚木飛行場は米軍と自衛隊の共用で、当然軍人さん御用達の盛り場が基地の周りにあるはず。ここも恐らくそんな役割を持っているのだろう。
路地を抜けると車通りの多い県道に抜けた。東名高速を跨ぐ陸橋の西側一帯が微妙に盛り場的な空間になっている訳だ。東名高速を跨いだ南側一帯が厚木飛行場になる。
県道を挟んだ向かいのマンションにはなんとも怪しげな店の看板が残っていた。潰れているせいか「売物件」のプレートが扉に貼り出されているものの18禁マークを見ればソッチ系の店である事は確か。
普通の日本人向け酒場ばかりかと思ったらタイ国旗が掲げられた店も。タイクラブか。近くに米軍基地があるにも関わらず横須賀みたいにモロアメリカンな感じではない。米兵向けの盛り場はまた別の場所にあるのかしらね。
古めかしさ全開な「スナックれいこ」のレディ募集看板。殆ど字がかすれていて読めなくなっている。
人通りのない昼間にこういう場所に来ても盛り場の実態が掴めないので何とも言えないが、建物の古さを見るとかなり昔から存在しているには違いない。付近は味気のないマンションも多いが、元朝鮮人飯場だった地域の因縁というのはそこかしこに見受けられる。
さらに県道沿いを見ていくと殆どが居酒屋とかスナック、焼肉屋ばかりとなっている。路地に入り込んだ中までびっしり。
隣の大和駅周辺もそうだが飲み屋密度の高さにはあんぐり。相模大塚はもとより大和市全域まんべんなくソッチ系の店は充実しているようだ。基地の街だし元からそういった需要が高いはずだろう。