白金と言えば、新興宗教団体「幸福の科学」が次々進出しまくっている事は先に紹介したばかりだが、実はもう一つ別の宗教法人の中枢が存在していた。
佛所護念会教団というややマイナー気味な宗教団体の本部が白金台の一画にある。
白金台駅前の目黒通りから日吉坂を降りて高輪方面に至る道へ入る。そのまま進むと高輪警察署付近に行く事ができる道で、正面には超高層マンションの高輪ザ・レジデンスタワーが我が物顔でそびえている。
八芳園を過ぎた先、区立白金小学校などがある付近で突然な宗教建築が姿を表す。
その一つは大きなコンクリートの体育館風の建物だ。どっしりとした趣きだが造りは古い。
建物上部中央には佛所護念会教団のエンブレムが取り付けられていて、そこには「佛」とだけ書かれている。やっぱりさっきのエルカンターレ教団に比べるとどうしても地味ではある。
体育館風の建物の隣にはもう一つ、まるで城のような造りの教団施設が見える。こっちの方が宗教建築らしい。
さしずめ「白金城」とも呼ぶべき建物だが、屋根瓦にはしっかりと「佛」の字が刻まれたエンブレムが光っているのがわかる。
しかしこの教団本部、夕方4時になると門を閉鎖して中に入る事ができなくなる。閉まるの早すぎである。やはり参拝は早朝がベストなのだろうか。
あまり聞き慣れない名前の「佛所護念会教団」について少し調べてみたが、どうやら戦後の昭和25(1950)年に現在の教祖夫妻が霊友会から離脱した上で設立した教団らしい。いわば法華系教団の一派とも言える。
「城」の正面には信者用駐車場があるにはあるが、それほど広くはない。どこを見回しても地味な感じが否めないが、そもそも他教団の施設こそが無駄に豪華過ぎるだけなのだ。だからこそ笑えるのだが。
教団本部周辺には信者の寄宿舎にあたる施設も置かれている。エルカンターレ村とはかなり趣きは違うが、周囲は一応宗教タウンっぽくなっている。
また周囲の住宅街を歩き回ると至る所に信者に対してマナーを呼びかける看板が貼られているのが目に付く。信濃町のように教団が街中で我が物顔にしているのとは大違いで、こちらは至って謙虚である。
佛所護念会教団に隣接して建つ巨大な豪邸。教祖の自宅かと思ったが、表札の苗字が違っていた。どちらにしても白金界隈の豪邸率の高さはハンパないです。


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