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【勝手に便乗】空前の羽生結弦フィーバーですが「埼玉県羽生市」はどうなっているのか

現在、韓国江原道の平昌で開催中の冬季五輪。テレビのニュースやワイドショーは連日これの話題ばかりですっかり事件ネタとかが疎かになりがちでつまんない時期なんですが、フィギュアスケートの羽生結弦選手が前回のソチ五輪に続いて二大会連続で金メダルを取った事が話題になっているようなので、我々は埼玉県北東部にある「羽生市」に行ってきました。

ところでこの羽生市、ただでさえマイナー気味な埼玉の市町村の中でも尚更「どこそれ?」感が半端ないんですが、場所は東武伊勢崎線で久喜駅からさらに先に行った所。同線内で埼玉県最北の駅でもあり、秩父鉄道の始発駅でもある。そしてすぐ隣は夏場に高温になる事ばかりが有名な群馬県館林市が隣接しているが、この羽生に来るまでに北千住からでも片道1時間は掛かる。遠い。

田舎教師 (新潮文庫)

羽生市は古くから藍染めの産地として知られ、明治生まれの作家・田山花袋の小説「田舎教師」の舞台としても知られるもネタが古すぎてどうしようもない件。同作にあやかった田舎教師最中というのがご当地銘菓。現在は人口約5万4千人、市内には自動車用ブレーキパッドの製造で全国シェア上位を占める「曙ブレーキ工業」をはじめ工業団地をも抱える北関東特有の荒涼感漂う田舎町といったところである。

とりあえず駅前に来てみたけど全然栄えていない「北関東あるある」な展開もそこそこに、駅前にデデーンと置かれた自販機がやたらと賑々しい。埼玉の市町村は何かとご当地キャラ作りが盛んなわけだが羽生市も例に漏れず。「ムジナもん」とかいう狸のキャラがデザインされた自販機がある。

これ、狸だから「ムジナもん」だろうと思っていたが違うようで、市内東部にある宝蔵寺沼が希少な食虫植物「ムジナモ」(狸の尾に似た形をしている事から命名された)の日本唯一の自生地である事から来ている。狸じゃねぇじゃん、藻じゃん…

さて、羽生市の名物についてはあらかた語り尽くしたようだ。後は何があるんですかこの街…とりあえず駅前に限ってはマジで何もない…移動するか…

羽生市は羽生結弦フィーバーに湧いているのか

羽生駅から徒歩10分くらいのところが旧市街地で、「プラザ通り」という名前の寂れた商店街となっているのだが、んまあ、これも地方都市あるあるな風景ですね…一応「和田百貨店」というローカル感満載の地元デパートもあるんですが。

東京にしか目が向いていない埼玉県民の大半が知らない埼玉ローカルデパート群、秩父が「矢尾」で熊谷が「八木橋」なら、羽生は「和田」という事らしいが、れっきとしたデパートというよりは衣料品と寝具を専門に扱っている土着の老舗商店といった感じです。

和田百貨店の隣にある、かなり昔に廃業したジャスコ羽生店の建物が「羽生市民プラザ」として機能している。今では郊外にどでかいイオンモールが爆誕してイマドキの羽生市民の自慢になっておりますが、転じて中心市街地は惨憺たる状況。

そんな場所に「羽生結弦選手 金メダルおめでとう!」とデカデカと張り紙を出してしまう羽生市の暇っぷりが笑える。そうそう、4年前のソチ五輪の後で来たので張り紙の内容が「平昌ではない」と突っ込まれそうだが、二大会連続の金メダル受賞に湧いた「羽生フィーバー」に乗じて、近いうちに恐らく同じ内容の張り紙が出る事だろう。

羽生市役所もついでに見てきた

羽生駅から東に1.5キロ程離れた羽生市役所にもついでに立ち寄った。人口5万4千人で、埼玉県の市町村では白岡、幸手の次に少ないらしいが市制施行は昭和29(1954)年。藍染めという地場産業もあった事から古くから栄えていたんでしょうな。

そして市役所の玄関口にまで堂々と「羽生結弦選手 金メダルおめでとう」の張り紙を掲げる始末。羽生市にとって羽生結弦選手はよほど有り難い存在らしい。これまで将棋の羽生善治氏が有名だったが「埼玉県ハブ市」と読み間違えられやすく苦汁を舐めていたのが、羽生市と全く同じ読みのフィギュアスケート選手が有名になったお陰で街の知名度向上に貢献していると勝手に判断されてしまっている。

早速、羽生市は今回の羽生結弦選手の金メダル獲得を祝福して本人の父親宛てにお祝いメッセージを送った、と報じられている。暇だなあ。

羽生市&小平市も金メダル祝福「大きな感動と喜び」 

最後に羽生市東部にある道の駅的な施設「キヤッセ羽生」にも立ち寄る。羽生結弦選手が平昌五輪で金メダルを獲得した次の日(2月18日)に寄りましたが、どこにもその事を祝っている人達や張り紙の類はありませんでした。まあ、そんなもんだろうよ、常識的に考えて。

羽生の地ビール「こぶし花ビール」が飲める農産物直売所や飲食店の類もチェックしたがどこにも「羽生フィーバー」の影は無かった。やっぱり自治体の中の人がごく一部だけ勝手に盛り上がっているだけなんだろうね。

羽生市が誇る海なし県の水族館「さいたま水族館」も隣にあったので見てきましたが、やっぱりどこにも羽生選手に「便乗」している形跡はない。

ちなみにさいたま水族館、海なし県の埼玉だけに荒川などで生息する川魚や金魚やザリガニなんかが展示されていて穴場感満載だった。ここと東北道羽生PA(上り線)にある鬼平犯科帳風味なドライブイン(鬼平江戸処)が羽生市観光の目玉という事になっているらしい。

ご当地キャラクター マスコットコレクション Vol.1 [5.ムジナもん(埼玉県)](単品)

そんな羽生市ですが、別に羽生市とは何の関係もない羽生結弦選手を同じ「羽生」だからという理由だけで「羽生市かってに応援団」を市内で結成、わざわざ韓国まで応援に出向いて、羽生結弦ファンがスケートリンクに「くまのプーさん」のぬいぐるみを投げ込む代わりに羽生市のキャラクター「ムジナもん」のぬいぐるみを投げ込みどさくさ紛れに羽生市をアピールするという暴挙に出たらしい。暇過ぎだろオイ…


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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