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まだキューポラのある街「川口」 

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川口市のかつての中心市街地、本町一丁目には商店街がある。その名も本一商店街とそのまんまなネーミングだが、すっかり寂れながらも古い街並みを留めていて味わい深い。

夕暮れ時の本一商店街を通り掛かった。商店街らしい雰囲気は皆無である。食料品を買いにやってくる主婦の姿もないし、婆さんが手押し車を支えに歩いているのを見かけるくらいだ。

ここは江戸時代から日光御成街道の川口宿のメインストリートで栄えていたという事だが、宿場町らしい趣きも殆ど見当たらない。ただ年季の入った薬局の建物が残っている。

「中西日進堂薬局」と看板が右から左に書かれてますな。明治時代に建てられた店らしい。店の玄関は閉められていて、商売している様子はない。

せき止めシロップアネトン。咳止め薬の広告看板も何十年前の奴だよこれ。ホコリが積もったままになっている。

川口駅前から県道沿いに徒歩10分くらいで本一商店街の入口に来れるが、申し訳程度に蕎麦屋やクリーニング屋などが店を開いているだけでかなり寂しい。結構あちこちマンションやアパートに変わってしまっている。

ボロいトタン葺きの店舗兼住居もおしなべて商売辞めちゃいましたと言わんばかりの佇まいだ。鋳物工場が栄えていた昭和30年代、40年代くらいまでは繁盛していたようだが、川口駅方面に繁華街の中心がシフトして、こっちはすっかり寂れてしまった。

商店街入口に並ぶ2軒の銅板葺き看板建築。県道に面した側は「角のタバコ屋」を兼業する福田屋洋品店、隣は商売辞めました系。

お菓子とホビーの名古屋本店。建て直したのか割に新しめな外観の駄菓子屋。ここでは川口製のベーゴマが売られている。実は日三鋳造所という日本で唯一のベーゴマメーカーが川口市内に存在している。今から見るとベーゴマで遊んだ事のある世代って何歳以上なんだろう。

本一商店街から県道でぶった切られた北側が本町二丁目。その突き当たりに錫杖寺というお寺がある。歴代徳川将軍の日光参詣の折に休憩所としても使われていた非常に歴史のある寺院。

錫杖寺の向かいに建つ本町二丁目会館。公民館的な施設だがこの建物もかなりレトロ風味である。

錫杖寺の裏側から続く住宅街の路地にはでかでかと「ちかんに注意」の看板あり。ここまで歩くとJR川口駅よりも埼玉高速鉄道の川口元郷駅の方が近かったりする。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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