東京都区内最大級の巨大団地群「桐ヶ丘団地」 

北区

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団地そのものの規模も、建設された年代の古さもそこらの団地とは一味違う、北区の「桐ヶ丘団地」だが、特に見所なのが桐ヶ丘団地のちょうど真ん中に位置する「桐ヶ丘中央商店街」だ。団地1階の開口部が商店街の入口となっているのだが、この救いようのない寂れ方は他にはない異様な雰囲気である。商店街の名が刻まれた看板の字体がすこぶるレトロだ。

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桐ヶ丘中央商店街は、2つの団地が向き合う両側に2階建ての店舗兼住宅が軒を連ねている、こじんまりとした所だ。

だが、時折買い物客がちらほらやってくる他は人っ子一人見当たらない。凄く寂しい商店街だ。

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それでも半分程度の店は今でも営業を続けていて、肉屋と米屋の看板もいちいち古い。どこの僻地の村の中心地なんだと思うテンション。23区内にこんな商店街があるなんて、狐につままれたような気分になる。

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この桐ヶ丘中央商店街、毎月第一日曜日に行われる朝市と福引がある日に限ってはにわかに活気を見せるらしい。朝市は早朝7時から行われる。地元のご老人以外にはちと厳しい時間帯だ。

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福引所の横にあるのは、レトロ好きにはよだれが止まらない駄菓子屋「あさま屋菓子店」。冷凍庫やガチャガチャやら店の備品がほぼ昭和のクオリティそのままに残されている。

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かつてはどこでも見かけた駄菓子屋の風景だが、この店のものはそれ以前のもっと古い時代のものである。

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「PONY VIDEO GAME」と書かれたゲーム筐体はおよそ20年以上前のもの。ゲームは恐らく1990年初頭のものだろうか。あの頃はネオジオとかあったよな。

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隣の食料品店も化石のように佇んでいる。ガチで昭和遺産的商店街である。おそらく商店街が出来た当時から何も変わっていないのだろう。

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桐ヶ丘団地そのものも高齢化と老朽化でどんどん住民が減少していく中で、駄菓子屋のゲームセンターで遊ぶ子供の姿も見当たらない。いつの間にか周辺の小学校も廃校に追い込まれたりしている。さしずめ都会の空白域に佇む陸の孤島である。

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で、やはり潰れたまま放置された店舗がどうしても目立つのだ。

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潰れてシャッターが下りたままの店も、そのうち風化して崩落しそうな勢いで放置されておりかなり見た目的に不安を誘う。

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桐ヶ丘団地自体も今後、建替え事業などで新たな住民を募る事になるかと思われるが、この寂れた商店街の状況は当分変化することはなさそうに思う。

それはそれで、哀愁漂う風景がそそるのが逆に良かったりするレトロマニアにとっては満足できる貴重な場所だが、街の事を考えるとやっぱり微妙である。見た感じは変な荒れ方をしていないだけ、まだマシには思えるが。

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